SNTPとは?
SNTPとは、何でしょうか?
SNTPとは、TCP/IPネットワークを通じてコンピュータの時刻を同期させるプロトコルの一つで、NTPの簡易版。RFC 2030で定義されている。 (IT用語辞典より)
簡易的なNTPとのこと。FTPの簡易版のTFTPのようなイメージでしょうか。
いずれにしましても、AS400をデータベースマシーンとし、APサーバをJavaEEなどで運用している場合、それぞれのサーバーの時計が合っていないとログを追いかけても、時系列で確認取れなくなることも考えらます(当たり前のことですが)。
そうならないようにするためにも、AS400様でNTPを起動して、定期的に時計を合わせる必要があります。
マシーン構成
AS400設定
- コマンドで、SNTPを起動し、それをOFF/ONを試し、最後にログ確認までをやろうと思います。
(1) SNTP設定変更
- 今回、使用したコマンドはこちら。
CHGNTPA RMTSYS('192.168.1.250') AUTOSTART(YES) POLLITV(1440) ACTLOG(CHANGE)
パラメータについて
PARAM名 | 内容 | 初期値 |
---|---|---|
RMTSYS | リモート・システム(アクセス先) | *NONE |
AUTOSTART | クライアント自動始動。SNTPクライアントを自動始動するかどうかを指定 | *NO |
POLLITV | クライアント・ポーリング間隔(1-1440分) | 60分 |
ACTLOG | クライアント活動ログ | *NONE |
実行結果
> CHGNTPA RMTSYS('192.168.1.250') AUTOSTART(*YES) POLLITV(1440) ACTLOG(*CHANGE) NTP 属性が正常に変更されました。
(2) 手動開始/終了
-- 開始 STRTCPSVR SERVER(*NTP) NTPSRV(*CLIENT) -- 終了 ENDTCPSVR SERVER(*NTP)
- 今回は、手動で起動しましたが、次回、リブート後には先のパラメータ「AUTOSTART」が「*YES」であるため、自動で起動するようになります。
(3) 起動確認
起動しているかを定番の「 WRKACTJOB」コマンドで確認しました。
WRKACTJOB
- QSYSWRKサブシステムの配下に「QTOTNTP」というジョブが発生しているのを確認できました。
活動ジョブの処理 CPU %: 3.5 経過時間 : 00:00:00 活動ジョブ数 : 255 オプションを入力して,実行キーを押してください。 2= 変更 3= 保留 4= 終了 5= 処理 6= 解放 7=メッセージ の表示 8=スプール・ファイル の処理 13= 切断 ... 現行 OPT サブシステム/ジョブ ユーザー タイプ CPU % 機能 状況 QSRVMON QSECOFR BCI .0 PGM-QESECARECR DEQW QTFTP00062 QTCP BCH .0 DEQW QTFTP00063 QTCP BCH .0 DEQW QTFTP00078 QTCP BCH .0 TIMW QTLPD00126 QTCP BCH .0 DEQW QTLPD00126 QTCP BCH .0 TIMW QTOOROUTE QTCP BCH .0 PGM-QTOOMPRTE DEQW QTOTNTP QNTP BCH .0 SELW <<<<<<<<< QTSMTPBRCL QTCP BCH .0 DEQW 続く ...
(4) ログ確認(正常)
- 次に、ログの確認です。
WRKLNK OBJ('/QIBM/USERDATA/OS400/TCPIP/NTP/QTOT20171226')
オブジェクト・リンクの処理 ディレクトリー . . : /QIBM/USERDATA/OS400/TCPIP/NTP オプションを入力して,実行キーを押してください。 2= 編集 3= コピー 4= 除去 5= 表示 7= 名前の変更 8= 属性の表示 11= 現行ディレクトリーの変更 ... OPT オブジェクト・リンク タイプ 属性 テキスト 5 QTOT20171226 STMF 終わり
- ログは、ディレクトリ「 /QIBM/USERDATA/OS400/TCPIP/NTP 」に書き出されていました。
中身は、下記の通りです。
ブラウズ: /QIBM/USERDATA/OS400/TCPIP/NTP/QTOT20171226 レコード: 9 OF 25 BY 18 桁 : 1 99 BY 131 制御 : ....+....1....+....2....+....3....+....4....+....5....+....6....+....7....+....8....+....9....+....0....+....1....+....2....+....3. TCP9162 2017-12-26 19:01:12.712 調整の残りの時間は 12.729 秒です。 TCP9116 2017-12-26 19:01:12.712 NTP サーバーの UTC 時刻は 2017-12-26 10:00:59.983 です。 TCP9117 2017-12-26 19:01:12.712 クライアント・クロックの UTC 時刻は 2017-12-26 10:01:12.712 です。 TCP9120 2017-12-26 19:01:12.712 クライアント・クロックの調整 = 1 (0 = 調整しない , 1 = 調整する ) TCP9146 タイム・サーバー 172.16.68.250 を使用中です。 TCP9162 2017-12-26 19:03:00.741 調整の残りの時間は 0.726 秒です。 TCP9116 2017-12-26 19:03:00.741 NTP サーバーの UTC 時刻は 2017-12-26 10:03:00.014 です。 TCP9117 2017-12-26 19:03:00.741 クライアント・クロックの UTC 時刻は 2017-12-26 10:03:00.740 です。 TCP9120 2017-12-26 19:03:00.741 クライアント・クロックの調整 = 1 (0 = 調整しない , 1 = 調整する ) :
起動Option ACTLOG(*POLL) について
- 最後に、ACTLOG(*POLL)で起動してみました。
CHGNTPA RMTSYS('192.168.1.250') AUTOSTART(YES) POLLITV(1) ACTLOG(POLL) STRTCPSVR SERVER(NTP) NTPSRV(CLIENT)
SNTP クライアント ・ ヒストリー ・ ログ QTOTNTP/QNTP/731039 2017-12-26 19:20:22.928 TCP9136 SNTP クライアントが開始されました。 TCP9146 タイム・サーバー 192.168.1.250 を使用中です。 TCP9162 2017-12-26 19:20:22.946 調整の残りの時間は 0.000 秒です。 TCP9116 2017-12-26 19:20:22.946 NTP サーバーの UTC 時刻は 2017-12-26 10:20:22.945 です。 TCP9117 2017-12-26 19:20:22.946 クライアント・クロックの UTC 時刻は 2017-12-26 10:20:22.946 です。 TCP9120 2017-12-26 19:20:22.946 クライアント・クロックの調整 = 0 (0 = 調整しない , 1 = 調整する )
- 同期がされなくても、ログファイルに書き出されました。こちらは、ログレベルが高い設定になります。