子どもたちが保育園時代、よく一緒になって子ども向けのテレビ番組を見ていた。
定番の『おかあさんといっしょ』では、たくみお姉さんの素敵な笑顔にいつも癒やされていたのを思い出す。
数年経つと、『おかあさんといっしょ』では満足できなくなり、戦隊ヒーローものの番組を見るようになった。
教育TVから民放TVへ、彼らの成長はとても微笑ましくもあった。
戦隊ヒーローものの番組は、自分の子ども時代とは違って、一話ごとに登場する怪人を最後にみんなでやっつけて終わりというパターン化されたものではなく、大人でも楽しめるようなストーリー展開だったので、私も楽しめた。
その時代に見ていた番組は、『海賊戦隊ゴーカイジャー』で、ある回で衝撃のセリフを耳にすることになった。
「何かを得るには、何かを捨てなきゃ!」
元々、ゴーカイレッドの仲間だったバスコが、レッドに放った痛烈な一言。
要は、宇宙のお宝を独り占めするためには、仲間は邪魔だったということらしい。
大切な仲間を裏切ることはいかがなものかとは思うが、その言葉がずっと脳裏を離れなくなった。
自分の人生において、本来やるべき大切なことをやらずに、そのときの欲求のままに行動してはいないか? という自問自答の嵐。
戦隊ものTVから、大切なことを学んだ瞬間であった。
そのような気付きがあったことで、私はまずは無駄にダラダラとテレビを見ることを止めることにした。
テレビに費やしていた時間を使って本を読んだり、軽く運動したりしたことで、頭も体も徐々にスッキリしてきた。
震災を乗り越え、気持ちに少し余裕が出てくると、登山が趣味となり、そして今はマラソンにハマっている。人はわからないものだ。
あの時、バスコの一言が無かったら、惰性的な時間の使い方をし続けていたかもしれないと思うとゾッとしてしまうが、これも必然の出会いだったのだろう。
あれから5年以上経ったけれど、まだまだ自己の課題を達成するための行動が出来ていないし、無駄もたくさんある。
仕事も同様である。
あれもこれもとやることは目白押し、しかしリソースは限られる。
まずは「何を捨てるか」を考えてから、優先順位の高いタスクを次々にクリアしていきたい。
何かを得るには、何かを捨てなきゃ!。何者かになるには、何かを捨てなきゃ!