私がAIという言葉に触れたきっかけは、「ドラゴンクエスト4」。
AI戦闘というもので、実際にプレイした感じでは、その恩恵を受けた記憶がまったく無い。
あれから20年、時代は劇的に進化した。
時代は、まさに第3次AIブーム。
怒涛のごとく、エンタープライズ向け、個人向けに関わらず、各種様々なサービスにAIが組み込まれるようになってきた。
汎用性、実用性が高まってきている証である。
しかし、そんなロボットやマシンにお願いできる時代だからこそ、我々人間の本領を発揮しなければならない。
AIに対抗する言葉が何か無いかとアルファベット順に読み上げてみた。
- BI → BI砲(ジャイアント馬場・アントニオ猪木のタッグチーム名)
- CI → 継続的インテグレーション
- DI → 依存性注入
などと脱線してしまうばかり。
しかしである。ついにある言葉にたどり着くことができたのである。
それが、KI。日本語で書くと「敬愛」である。
敬愛を辞書で調べると、「(ある人を)尊敬し、親しみの心をもつこと」と書いてある。
敬愛と聞くと、どうしても西郷隆盛が残した「敬天愛人」という言葉を思い出してしまうが、「人間愛」ということで考えて間違い無いだろう。
個人的な「敬愛」という言葉の解釈とは、「とことん人を信じ、任せきること」だと考える。
AIがこれだけ汎用化してきた理由も、AIを信頼して任せているから運用できている。
この考え方は、まさに名著『7つの習慣』の中の第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」という考え方と同意であろう。
尊敬しなければ、尊敬されないし、相手の話をまずは聞かなければ、自分の話も聞いてもらえない。
いや、そんな損得勘定などはどうでもいい。
敬愛の精神で、人を信じ切ることが何よりも大切なのではないかとつくづく思う。
今さらだが、自分一人の能力などたかが知れている。
自律したチームこそが、最大の成果を出せるはずだ。
敬愛こそパワーの源である。
この敬愛精神は、人に対してだけではなく、物にも向けるべきだろう。
最近は、オンプレミスのサーバが減っているので、クラウドの世界の物理的な機械に直接感謝を伝えることは難しいが、ハイ・テクノロジーな時代だからこそ、モノにも感謝の気持ちは持ち続けたいものだ。