平成初期の新⽇本プロレスを⽀えた3⼈のレスラー。武藤敬司、蝶野正洋、橋本真也。
3⼈は、アントニオ猪⽊の遺伝⼦を引き継いでいることから「闘魂三銃⼠」と呼ばれる。
橋本真也と⼩川直也の激闘は、ゴールデンタイムのテレビも放送されていたので、今でも鮮明に覚えている⽅も 多いことだろう。
その橋本の付き⼈だった⼈物が、今回主役の「⼤⾕晋⼆郎」である。
⼤⾕翔平でも、⼩泉進次郎でもない。我らの ⼤⾕の晋⼆郎 である︕
⼤⾕選⼿は、もともとはジュニア・ヘビー級の選⼿だった。
20代では獣神サンダーライガーやエル・サムライらとIWGPジュニアのベルトを求めて激闘を繰り返す。
その後、⾁体改造に成功すると、戦いの場をヘビー級に移し、闘魂三銃⼠や佐々⽊健介、馳浩らと名勝負を重ねた。
転機が訪れたのは、橋本真也が新⽇本から独⽴して、新団体「プロレスリングZERO1」を⽴ち上げたとき。
⼤⾕も橋本の背中を追いかけて、ZERO1所属のレスラーとなった。
しかしその数年後、橋本が急死(享年40歳)。ZERO1の社⻑は、⼤⾕が引き継ぐこととなる。
彼のファイトは、「熱さの塊」であった。
ZERO1の名物リーグ戦「⽕祭り」では、第1,2回と連続優勝を遂げる。
この⽕祭りの優勝者に送られるものは、チャンピオンベルトではなく、「⽕祭り⼑」と呼ばれる⼑であった。
彼の最⼤の魅⼒は、試合中のファイト以上に、試合後のインタビューにある。
当時彼は、記者を前にして次のように吠え続けた。
「プロレスの教科書34ページにこう書かれてある。最後まであきらめないヤツが勝つと︕」
「プロレスの教科書85ページ︕ 涙と⾎を流した数だけ強くなれる。以上︕」
毎回、伝えるメッセージは様々で、必ずプロレスの教科書から引⽤していた。
その「プロレスの教科書」なるものが実在するのかは不明であるが、ここに今回の学びがあった︕
⾃分にとって「プロレスの教科書」にあたる「バイブル」を持っているか︖ ということ。
読書は趣味のひとつなのだが、どうも「乱読」ばかりで、決めた1冊の本を何度も読むという「精読」がまったくできていないことに気がついたのだ。
⾃分に合った「教科書」を⾒つけて、何度も何度も読もう。
今は「これだ︕」という本を選択できてはいないが、まずはそのバイブルを⾒つけること。そして、最低10回は繰り 返し、⼤⾕選⼿のように「○ページ」には何が書いてあるのかがわかるようになるまで精読する。
そのバイブルを⾃分OSにインストールしてしまえば、その書からの学びを吸収したうえで、よりよいアウトプット(⾏動)ができるようになるはずだ。