タイガー!タイガー!じれったいぞー!(SE編)

AS400, Java, JavaEE, JSF等の開発、習慣など。日々の気づきをまとめたブログ(備忘録)

問題解決作業時には「医者」を演じる

前回の「トラブルの原因究明時には刑事を演じる」の続きとなる。

tigertaizo.hatenablog.com

おさらいしよう。

前回は、今まさに目の前で起きているトラブルに対して、刑事に成り切り、その問題の糸口をつかむところまで書いた。
この段階では、まだ事件は終わっていない。確証はつかんだ。仮説を何度も何度も繰り返し、真犯人までたどり着いた段階である。

殺人事件であれば、いよいよクライマックス。
「令状」があれば一発で話が終わってしまうが、テレビドラマ「相棒」などでは、「令状」のような印籠は登場せず、最後には人間ドラマが展開され、犯人が自供していく場面を何度も観てきた。杉下右京が「犯人が自らの口で証言する」ことをゴールと考えて、あの手この手で追い込んでいく。

問題解決のための最後の仕事も「刑事」のままで良いのではないかと考えたが、ここではもう一人の役者を登壇させたい。

それが「医者」である。


個人的なことではあるが、私の少年時代は非常に病弱で何度も入退院を繰り返してきた。
事故で心停止したこともあり、その時、たまたま来ていた名医に命を救われた。
たくさんの医者にお世話になってきたので、医者には、感謝の気持ちしかない。
特に「外科医」は、人の命を相手にする、まさに失敗が許されない仕事をしなければならない。どんな精神状態で事に当たっているのか、想像するだけで手が震えてきそうになる。

では、我々があるトラブル復旧作業において、「医者」ほどの緊張感と使命感を持って仕事と向き合っているだろうか? 
もちろん、この状況を何とかしたいという思いは強くあるが、名医の域には達していないだろう。
火事場の中で、焦ることは禁物である。
医者というフレームを使って、冷静になり、一つひとつの手順をこなしていくしかない。
最終的に、目の前の課題をクリアすることが技術者としてのレベルアップにつながっていくはずだ。

さあ、事件は解決した。しかし我々情シスマンの仕事はこれで終わりではない。
もう二度と、緊急手術にならないような再発防止策、すなわち恒久対策を取るまでが我々の任務である。

それでもまた事件が起きてしまったらどうするか? 

「刑事」になって原因を究明し、「医者」となって問題を解決する、ただそれだけである。