西部警察、あぶない刑事、古畑任三郎、踊る大走査線、相棒、臨場、ハンチョウ、BOSSなどなど。
私は、刑事モノの「芝居」が大好きである。テレビドラマとはあえて言わない。
複数の役者さんが必死にその役になり切って演じる「芝居」だ。
「芝居」とはリアルとは違う。演技である。
演技とは、本当はそうじゃない人が、与えられた役を偽って話したり、動いたりする。
自分達に目を向けてみたい。
我々は、情シスマン、SE、インフラエンジニアなどという役割を演じているわけだが、
ときに重大な問題・トラブルに直面する機会が多く訪れる職種といえる。
なぜ頻繁に問題に直面するのか? サーバ、ネットワーク、DNS、DB、プログラム、利用ライブラリー、外部サービスなど、1つのアプリケーションを例にとっても複数の要素が絡み合って動いているので、どこがボトルネック障害となっているかは、正直すぐには特定できない(だからこそ、多重視点の監視が必要になるのだが・・・)。
外部要因、内部要因、原因は様々である。
このようなトラブルに直面すると、場数(経験)がものをいうわけだが、新人の方でも簡単にスイッチが入り、解決の糸口を見つけるための方法を紹介したいと思う。ズバリ、先の例のように、「刑事(デカ)」という型に入り込むということだ。
徹底的に自分自身が杉下右京になりきって、目の前のトラブルと向き合ってみる。
古畑任三郎のような意表を突いた視点で考えてみる。
刑事になりきって事のあたってみると、1つの気づきがあるだろう。 刑事が決してスーパーマンというわけではないということだ。
アプリのダウン障害(殺人事件)の原因は、関連するオブジェクト(容疑者)1つ1つ(1人1人)のログや状態の変化(アリバイ)を徹底的に調べあげて、気づきにくい矛盾(ほころび)を見つけて、仮説を立てていく。
決め手となる証拠をもとにその仮説を確信に変え、最終的な原因(犯人)を導き出す。
このプロセスは、共通項が多いことがわかるだろう。
トラブル時だからこそ、あえて自分を鼓舞していく必要がある。その時に「刑事」というフレームを使うことで、きっと良い結果をもたらしてくれると信じたい。
確実に自己解決力が上がること、間違いなしである。
次回は、トラブルの原因を特定できた後の話を続編として書きたいと思っている。