タイガー!タイガー!じれったいぞー!(SE編)

AS400, Java, JavaEE, JSF等の開発、習慣など。日々の気づきをまとめたブログ(備忘録)

不測の事態に備える

私が「若手」と呼ばれた遠い昔、可愛がっていただいた先輩から「段取り八割」と言う言葉を教えていただいた。

仕事の成功は、八割の準備で決まるという教えだ。当時は、現場に行く前の事前準備として、当日の作業スケジュールの確認、役割ごとの担当者の確認、必要な資材や工具の車載など、確かにこの言葉の大切を痛感させられた。今となっては当たり前過ぎる話ではある。

「若手」ではなくなった今、開発や現場での作業、プレゼンテーションなど、すべての仕事は、「八割」ではなく、「九割九分」であると言い切っても問題ないだろう。
特に、開発したアプリケーションを本番投入するデプロイ作業は、開発機で結果を出し、本番同等の検証機でうまく動けば、ほぼ間違いなく、成功するであろう。

しかしながら、それでも本番の時に、不測の事態は発生するものだ。「こんなはずじゃなかった」、「その変更点は、聞いていない」、「仕様とは違う」などなど。誰もが経験したことがあるだろう。こういった事態に遭遇してしまうと、冷静さを無くし、泥船状態になってしまい、相手に迷惑をかける結果になってしまうかもしれない。

そのような不測の事態を避けるためには、どうしたら良いのだろうか。

その答えは、段取りの中に「不測の事態に備える」準備を加えることにある。
自己啓発のベストセラー『道は開ける』(1948年)では、悩みの解決方法メソッドとして、こう紹介している。

もし悩みの種を抱えているならば、次の三つのことをやってみるべきだ。
 1.「起こりうる最悪の事態はとは何か」と自問すること。
 2.やむをえない場合には、最悪の事態を受け入れる覚悟をすること。
 3.それから落ち着いて最悪状況を好転させるよう努力すること。

悩みと仕事は異なるかもしれないが、私はこの言葉に触れてからは、常に最悪を想定して仕事をするようになった。
東日本大震災」以降、各企業がBCP対策に積極的になったのは、「もし○○になったら、どうするか?」と最悪を想定している結果であろう。


最後に、もう一冊の書を紹介して結びにしたい。書のタイトルは、ずばり『心配事の九割は起こらない』である。